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【今回のワイナリーは…】
ジュリアン メイエー / Julien Meyer
【生産者は、こちらの方…】
パトリック メイエー / Patrick Meyer
考えがまとまらない…そんな気持ちを知るかのように彼は暖かく迎えてくれた。
堰を切ったように、その思いを私はぶつけてみた。
すると、彼は「ボトルのなか」そして「土」に答えがあると、カーヴで試飲をしながら話した。そして、それが最たる証拠だよと。
一緒に、何本ものワインを試飲しながら、彼は、言葉だけでなく五感でも伝えようとした。
私は、必死に「ボトルのなか」にある答えを探った。
同じ区画のワインは、ヴィンテージが違っても同じ味わいの要素、骨格が感じられる。
「本来、塩気をふくんだ土地なんだ。だから、土壌が活きていれば塩気のあるワインができる。それが感じられないワインは活きていない」
そう話しながら、次のワインを取り出し、グラスに注ぐ。
ワインは、健全なブドウを発酵させて造る。
なぜなら、不健全な果実には、バクテリアなどの悪さをする菌が多く不着している。その悪い菌が繁殖するとワインが台無しになってしまう、それが一般的な考え方だ。
グラスに注がれたワインは不健全なブドウだけで実験的に造ったという。